おかかえのあたま

ぐれたりぐれなかったり

早朝覚醒の話

不眠のことである。

 

 

書き始めはAM04:00。就寝時間はおよそ3時間前だ。朝起きるのが早すぎる。これが早朝覚醒というものである。かれこれもう10年以上の付き合いになる。通院前から不眠気味だったが、当時はただのショートスリーパーだと思っていた。まあ、育ち盛りが3時間程度の睡眠でいいはずもなく、皺寄せが露見するのはいつになるのか、というだけだったのだろう。

少しずつ蓄積される狂いも歪みも、耐えられなくなったときに決壊するのを待つだけである。割れた茶器は金継ぎでもすれば、元通りとは言わずとも他人からの鑑賞に耐えうるものになりえるが、金継ぎするにも限界がある。欠けたところを少しずつ継いで継いで漆を塗っては金を吹き、きれいに見えるように誤魔化してやってきたつもりだったが、つもりで終わってしまった。継げるところがなくなればもうあとは廃棄を待つのみである。病気がわかった頃は、こんなことを考えていた。金継ぎほどの価値もない人生だが、継ぎ接ぎしているという点ではあながち間違いではないと思う。

 

 

以前書いたが、わたしは日の出前のさんぽがすきだ。

 

af-doctor.hatenablog.com

 1日でいちばん冷える時間、これから新しい世界が始まる予感、静かで息を潜めるように佇む街並み、少しずつ1日の始まりを告げながら絵の具のにじんだような色をする空、全部が早朝のいいところだと思う。余計なものが少ない。1日の中でもっとも洗練された贅沢な時間だ。

だから、わたしは睡眠時間が多少短くても、たとえ病気の症状であっても、早朝覚醒はいうほど嫌いではないのである。後ろ向きになっても仕方がないというのもある。

 

 

 

今日はさんぽに出かけたいところをこらえて二度寝チャレンジにのぞむこととする。眠れるかどうかわからなくても、わたしだけの贅沢な時間を過ごせると思うと病気であることも悪くない。こんなことが言えるのは、手持ちの薬が潤沢にあるからで、なければ瀕死なのは火を見るより明らかである。

 

 

 

 

いつか薬を飲まずひとりで寝ても連続で6時間睡眠が取れるようになりますように。

 

 

 

 

名糖のレモネード飲みたいね。

 

 

 

 

ぐれないうちにまた就寝。

あぐれ