試写会に行ったの話
「終わった人」という映画の試写会に行ってきた。これも記事作成日と投稿日時がずれているのは悪しからず。
完成披露試写会だったので、舘ひろし、黒木瞳、広末涼子あたりが登壇して挨拶をしていた。他の人たちは見たことあるけど名前がわからない系列である。失礼で申し訳ないが、テレビをあまり見ないため、芸能関係に疎い。監督もリングか何かを撮った人とのことだった。なるほど、有名人ばかりだ。
内容はネタバレになるので詳細を差し控えるが、人によって見え方がかなり変わる映画だったんじゃないかと思う。コメディ要素が多いものの、主線から離れることなく最後は冒頭のフレーズをうまくまとめてきたかな、という印象。
要するにそれなりに面白かった。
原作者の方の挨拶が人を惹き込むような話し方で見習いたいと思った。土俵が違うのでなんとも言えないところではあるが、物書きの方が役者より説得力のある話し方ができるのだろうかとさえ思ったくらいだ。比較対象がないのでなんともいえない。とにかく原作者に好感が持てた。
わたしは今無職なのでこれもまたコメントしていいものか迷うが、定年退職後の父親の話を中心に据えた映画で、退職後の手持ち無沙汰感がなんともリアルでよかった。
無職は手持ち無沙汰ではないのか、と聞かれそうだが、手持ち無沙汰なりに好きなことを自由にやっているのである。そこが世の中の濡れ落ち葉とは違うところだ。
身内や他所の方に迷惑をかけずおだやかに過ごす。これができればかんぺきパーフェクト。はなまるひゃくてんである。
映画の内容をざっくりまとめると、信頼できる家族っていいんじゃないの?というところ。これはフィクションなので安心して観ていられるが、現実だって適切な距離感は家庭によってそれぞれであるし、結局のところどういう選択をしていくのかが重要なのだと思った。
映画の批評は得意ではない上に話が逸れるのでこのあたりで。
前にも書いた記憶があるが、試写会のいいところはいい映画なら「みんなよりさきに観られてよかった」と思えて、つまらなかった映画なら「わざわざ劇場に行って金を払わなくてよかった」と前向きになれるところである。
今回の「終わった人」は金曜ロードショーでやっていたら観るが、劇場に足を運ぶほどではなく、内容としては試写会で観られて得をした気分になれる感じであった。この感覚は伝わる人にだけ伝わればいい。
わたしも脳みそが終わった人なので、今後に関してよく考えねばである。しばらくは貯金を食い潰しながら、おだやかさを享受していく所存。
やぶれかぶれまぐれはずれ。
あぐれ