アイロンがけの話
わたしの数少ない趣味のひとつである。
アイロンがけをするのは楽しい。しわが伸びて、まっすぐになっていくところを見るのがすきだ。ハンカチや衣服にしわがないと、なんだかちゃんとしてる気分になる。
熱いものを押し付けられるのは可哀想な気もしなくもないが、そんなことより早くしわくちゃの状態から助けてあげねばと思う。似た理由で毛玉取りもすきだし、皿洗いや 水周りの掃除なんかもすきだ。まあ、根本的に家事の類がすきな人間なんだろう。まったくもって金にならん。
物事があるべき姿、語弊をおそれず言うといわゆる正しい姿にしておくのがすきなんだと思う。アイロンがけはそれの最たる例で、手っ取り早く、しかも過程を見つつ正しい姿に直していけるところがいい。熱い金属部分に触れれば火傷をするし、調子に乗ってかけすぎれば焦げるし、アイロンを載せたまま放っておいても焦げるなり火事になるなり、多少のリスクはある。ただ、アイロンがけはそのリスクを差し引いてもありあまるリターンがある。そこらの投信なんかよりもよっぽど信頼ができる。
無論、わたしにとっては、の話である。
アイロンがけから人格矯正云々という話題に飛ばそうと思っていたが、くどくなりそうなのでやめておく。
ぐれたらアイロンがけ。
あぐれ